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April 22, 2005

予期せぬ音楽

昨日、車に乗ってラジオをつけると、突然、ハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」の第二楽章が流れてきた。
シューベルトの「死と乙女」やドボルザークの「アメリカ」と並び、有名な弦楽四重奏で、主題と変奏からなる第二楽章は、メロディーがとても美しく、分かりやすいので大好きな曲。
思わず聞き入ってしまった。
この旋律は、賛美歌の194番としても知られ、ミッション系の学校へ通った人は歌ったことがあるはず。また、ドイツ国歌にもなっている。

そして、その少し前、なにげなくラジオのチューニングをNHK-FMに合わせると、モーツアルトの有名な交響曲「41番」が流れてきた。
あまりにポピュラーすぎて、自分から聴くことはないけど、期せずして聴こえてきたモーツアルトにしばし聞き入る。やっぱりいい曲だなあ。しかも演奏がぼくの一番好きな指揮者「カール・べ−ム」とベルリンフィル。音楽を夢中で聴いていた頃を思い出す。

さらに、ある日曜日の夜、チャンネルをちょこちょこ変えていたら、最近ではほとんど観ることのない「N響アワー」で、ベートーベンの交響曲7番の第四楽章をやっていたので、チャンネルを止めてしばし聞き入ってしまった。
昨年のNHK交響楽団ベストコンサートということで、いい演奏だった(ような気がする)。指揮は、よくも悪くもいまのNHK交響楽団を作ったといわれる「ウォルフガング・サヴァリッシュ」。でも、さすがに歳を取っていたなあ。
この交響曲は第二楽章が「永遠のアレグレット」と呼ばれ、その悲しみに満ちた旋律は、ある人をして『神から選ばれたとしか思えない』というほどの傑作。ぼくの好きな交響曲ベスト3に入る曲。

で、なにが言いたいのかというと、音楽、特にクラシック音楽は、自分から曲を選んで主体的に聴くよりも、予期しない時に突然聴こえてくるというのが、とても心に響くんだなあ。と、最近思うわけ。

ぼくがクラシック音楽に夢中だったころは、まだレコードだったので、音楽を聴くためにはレコード盤をきれいに拭いてターンテーブルに乗せ、居住まいをただして椅子に座り、スピーカーから流れる音に耳を澄ます。といった案配で、かなり集中して聴いていた。
CDになってから、確かに音楽を聴くための操作が楽になり、気楽に聴けるようにようになったけど、その分、曲に集中しないで、BGMっぽい聴き方に変わってきたかもしれない。
思えば、ちょうどレコードからCDへ移行して行く時期に、ぼくは家で音楽を聴かなくなったように思う。

自分から能動的に音楽を聴くことは少なくなったけど、やはり、一度好きになったものはそうそう忘れられるものではないので、予期しない時に耳に覚えのある曲が流れると、サプライズサービスを受けたように心が踊ってしまう。

例えば、夕方、車を運転していて、ラジオからはプロ野球中継が流れている。好きなチームが大差で負けているとしよう。頭に来てチューナーを他の局に合わせる。すると、そこからモーツアルトの「クラリネット五重奏曲」が聴こえてくる。空はきれいな夕焼けで染まっている。ぜったいに幸せな気分になれると思うよ。

もちろん、クラシック音楽でなくてもいいんだけどね。

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