徒然エッセイ第68話 リーダーの選び方選ばれ方
この連載ブログ「徒然エッセイ」第65話で、「待たれるポスト・プーチン」「つるフサの法則は続く?」というタイトルのコラムを書いた。ソ連・ロシアのリーダーはレーニン(頭がつるつる)→スターリン(髪がフサフサ)から始まり、フルシチョフ(つる)→ブレジネフ(フサ)、ゴルバチョフ(つる)→エリツィン(フサ)→プーチン(つる)という不可思議な偶然?の歴史を指摘し、「もう、つるフサの法則などどうでもよい。早くプーチンを取り替えて」というアネククドート(風刺の小話)を紹介した。
すると私の手元に一冊の本が送られてきた。「紳士の品格3」(日本財団・笹川陽平会長、PHP)である。すこぶる面白いので要旨を引用する。「まえがき」にこうある。「ユーモア」はイギリスで発達し、会話で相手を和ませる役割がある。「ウィット」はトンチ、漫才師が多用する。「ジョーク」は聞き手や読み手を笑わせたり、ユーモアを感じさせる小話。フランス語の「エスプリ」は知的で批判精神に富んだ軽妙洒脱な言葉を当意即妙に述べる才能。「アネクドート」は旧ソ連で発達した政治風刺の小話。
本文冒頭の「世界各国の選挙事情」がまた何ともユニークなので、引用を続けたい。
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世界の選挙事情のあれこれ
アメリカ人が自慢げに言った。「我々は午前中に投票して夕方には誰が大統領に当選するかわかる」。中国人が淡々と言った。「我々は今日投票しているが、一年前には誰が国家主席になるかは知っていた」。 北朝鮮人が言った。「我々は投票しなくとも小さい時から誰が首領になるかを知っていた」。日本人が漫然としたているが、誰が首相になるのかなかなかわからない」。ロシア人が言った。「我々の国では大統領が疲れたら首相に、首相に飽きたら再び大統領になる」。キューバ人が困惑そうに小声で聞いた。「国の指導者は交代できるものだろうか」。
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いちいち、膝を叩いて高笑いの連続だった。2022年は多くの国でリーダーが交替した。韓国、オーストラリア、フィリピン、マレーシア、そしてイスラエル、ブラジルも。ヨーロッパではイタリアも。イギリスに至っては史上最短で2交替。
そんな中、中国では定年規程はどこへやら習近平国家主席が3選し、5年後の4期目も狙っているとか。中国国内ではネットやスマホは党・国家の監視下にあり、人は心の内を口にすることができない。「沈黙は金」なのか・・・。
ウクライナ侵攻の主犯者のロシア・プーチン大統領は憲法で任期6年2期まで2024年で終わりのはずだった。しかし、憲法を改正して制限を撤廃、再選されれば36年まで大統領の座に居座り続けることが可能になった。
国のリーダーが何年も前から決まっていることに不気味さを感ぜざるを得ない。わが国では岸田内閣の支持率が低迷し、自民党内では早くも「政局」という名の「岸田首相G7広島サミット花道論」まで聞かれ出した。しかし、過去30年近くの間に日本の国力が停滞したのは平均2年半という短命政権が続いたことと無縁ではない。誰もかつてのイタリア、最近のイギリスを笑えない。
萎れた菊に水を
「舞い上がるワシ」(アメリカ)、「吠える龍」(中国)に対し、「さまよえる熊」(ロシア)、萎れる菊(日本)と言われる。しかし、菊は萎れていても、まだ枯れてはいない。ポスト岸田を詮索する前に、今は菊に水と肥料をくべる時ではないか。
ただ、こんな話題を居酒屋で自由に語ることができるのも日本社会の健全さの証しなのかもしれない。
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