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2024年11月

2024年11月26日 (火)

第103話 「バラの街で」福山での「加藤登紀子 百万本のバラ・コンサート」

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ビジネス情報(福山) 令和6年11月10日号

2024年11月 5日 (火)

第102話 G7広島サミット記念館に想う「ゆく河の流れ」

 広島平和記念公園、今日もまた、多くの観光客で賑わう。2016年のオバマ米大統領の歴史的広島訪問による「オバマ効果」、23年のG7広島サミット(主要7カ国首脳会議)による「サミット効果」がインバウンドを加速させ、観光客の半数近くが外国人という日もある。特に欧米からの訪問が多いのが特徴だ。被爆遺品が展示されている平和記念資料館は毎日、長い列ができている。世界の為政者はもとより、各国のグラスルーツ・一般市民が「被爆の実相」を肌で感じて、帰国して伝え広めることは、核兵器の使用、威嚇への有力な「抑止力」となると考える。

 資料館のすぐ脇にプレハブづくりの「G7広島サミット記念館」がある。サミットの際、首脳達が座った地元のヒノキの椅子や円卓の実物が展示され、G7首脳やウクライナのゼレンスキー大統領が慰霊碑に献花する場面など、数多くの写真が飾られている。彼らが「芳名録」に書き残した「平和への誓い」の原語と邦訳を読むことができる。次回、30年の、日本でのサミット開催まで設置されている。

 とりわけG7首脳達が資料館の視察後、芳名録に署名し、感想を書き綴っている時の大きな写真が目に入る。首脳達の前には、広島テレビが広く県民、市民に折ってもらった折鶴が4羽ずつ配されている。バイデン米大統領の前には自ら2羽持参したため、計5羽が並ぶ。ただ、EU理事会議長(大統領職)や委員長(首相)を含めた9人の首脳のうち、すでに2人がリーダーの座から降り、まもなく3、4人目の首脳も退陣することに気が付いた。

 真っ先に首脳の座から降りたのはイギリスのスナク首相(当時)。サミット時は地元・広島カープの赤い靴下を履いて見せたり、エプロン姿でお好み焼きを焼いたりして、本番以外でも話題を集めた。しかし、今年7月の総選挙で保守党が惨敗して退陣、イギリスは14年ぶりに労働党に政権交代、いまはスターマー首相だ。サミット議長だった岸田文雄首相も退陣し、10月には石破茂首相が誕生した。

 そして11月5日にはアメリカに新大統領が選出され、サミットに出席したバイデン大統領は来年1月20日に大統領の座から降りる。EU理事会のミシェル議長は11月末に任期満了となる。広島サミットからわずか1年半、9人の首脳のうち4人がリーダーの座から姿を消すことになる。

 健在なのはフランスのマクロン大統領とドイツ、イタリア、カナダの首相だ。しかし、ドイツでは来年9月に総選挙が予定されている。現在、最大野党の保守のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)が世論調査では首位を独走状態、社会民主党(SPD)のショルツ首相は敗色濃厚だ。フランスのマクロン大統領も国民議会で野党が多数を握り、長らく組閣ができなかったほど苦闘しており、足元がおぼつかない。政権基盤が安定しているのはイタリアのメローニ首相と、来年、カナダ西部のアルバータ州カナナスキスで開催されるサミット議長となるトルドー首相ぐらいだ。

 G7広島サミット記念館を出て、こんな感想を抱いた。

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまりたるためしなし」

 鴨長明の『方丈記』冒頭の一節だ。「世の移ろい」の速さと国際情勢の激動を感ぜざるを得ない。

 

 

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